朝六時前…まだ外は薄暗い明け方。私と夫と娘、そしてAirbnbのホストであるグレンと一緒に外へ出た。
歩きながらインドネシア語を教えてもらった。
「Selamat pagi. スラマッ パギ」おはよう
「Apa kabar? 」アパ カバール? お元気ですか。
インドネシア語以外にも、バリニーズ(バリ人)用の言葉も教えてもらった。
「ken ken kabare? 」(ケンケン カバレー?)お元気ですか。
「becik becik」(ブチッ ブチッ)元気です。
家からマーケットまでは歩いて15分くらいだっただろうか。すれ違う人々に「ケンケン カバレー?」と言って歩くグレンは朝から陽気だ。そんなグレンと話していたらあっという間にマーケットへ到着した。
まだ朝の6時過ぎなのに想像以上に人が多く混み合っているマーケット。ここはその日に獲れた新鮮なお魚やお肉などを取り扱っているがゆえ、朝の九時には良いものは売り切れるとグレンが言っていた。早朝からこの近辺に暮らす人で大賑わいなのだ。
驚いたのは人の多さだけでない。鳥一羽を目の前で捌いていたり、牛の塊肉を捌いていたり、魚を捌いていたりとあまりの生々しさに驚きを隠せない。しかも冷房も効いていない蒸し暑い倉庫の中でだ。グレンには当たり前の光景なのだろう、鳥を指で触りながら、この質感はイキが良いものだ、これはダメだなど、売り物をなんの躊躇いもなく触る。そしてグレンが私に説明している英語を店員もきっと理解しているのだろう…これは質が悪いものだなど普通に言うもんだから、定員のムッとした表情が伺える。
お肉や野菜の良いものと悪いものの見分け方から、初めて見る野菜の説明まで細かく教えてくれた。このお店はいつも質の良いものを扱っているからここで買うがいい、このお店は定員がタバコ吸ってるからダメだだの、グレンがいたからこそ来れたであろうマーケット。一人では来る勇気がないほどローカル感が満載だった。
結局買ったものというと、見慣れている枝豆、ゴーヤ、とうもろこし、お豆腐など。魚や肉は買う勇気がなかった…豆から出来ているインドネシアの伝統的な発酵食品であるテンペも買ってみた。(日本でいう納豆のようなものの、匂いや粘り気がないもの)
グレンは大量の唐辛子とトマトを買っていて、帰宅してからサンバルソース(チリソース)を一緒に作った。刻んだチリ、唐辛子30本くらいは入れただろうか…市販のものとは全然違うコクと深みがあるオリジナルのサンバルソースが出来上がった。